先日、女性の会員さんに骨盤底筋トレーニングを指導していたときのことです。
「これって男の人にも関係あるんですか?」
何気ない質問でしたが、答えながら少しドキッとしました。
指導の仕事では、骨盤底筋の大切さを何度も説明してきました。ただ、それはいつも「お客様の体」の話でした。自分のトレーニングを振り返ると、スクワットやデッドリフトのような大きな筋肉ばかりで、骨盤底筋を意識して鍛えた記憶はほとんどありません。
おまけに、ジムが終わったあとは事務作業で座りっぱなしの時間が続きます。苦手な作業なので、つい長引いてしまうのです。
最近、朝の元気が以前ほどではないと感じることがあったこともあり、改めて自分ごととして調べてみることにしました。
骨盤底筋とは
骨盤底筋は、骨盤の底をハンモックのように支えている筋肉の集まりです。
排尿や排便のコントロール、内臓を下から支える役割などを担っていると言われています。前立腺のすぐ近くにある筋肉でもあり、前立腺とEDの関係については前立腺とEDの関係でも書いています。
女性の産後ケアや尿もれ対策で注目されることが多いため、「女性の筋肉」というイメージを持っている方も多いかもしれません。私自身、どこかでそう思い込んでいたのだと思います。
骨盤底筋とEDの関係
骨盤底筋の中には、陰茎の根元を取り囲むように付いている筋肉があります。
勃起は、陰茎に血液が流れ込むことで起こりますが、このとき骨盤底筋が収縮して根元を締めることで、血液が外に逃げにくくなり、硬さが保たれると言われています。
つまり、血流が「入る」ところだけでなく、「とどめる」ところにも筋肉が関わっているということです。
年齢とともに骨盤底筋が衰えると、この「とどめる」力が弱くなり、硬さを保ちにくくなることがあるようです。
血流の側の話については、コレステロール値とEDの関係でも触れています。
鍛えている人ほど見落としやすい
骨盤底筋は、外から見えず、動きも感じにくい筋肉です。
鏡に映らない、重さの数字で成長がわからない、パンプ感もない。筋トレが好きな人ほど後回しにしてしまいやすい筋肉なのかもしれません。
さらに、次のような習慣も骨盤底筋の衰えにつながると言われています。
- 長時間の座りっぱなし
- 猫背など、骨盤が後ろに傾いた姿勢
- お腹まわりの脂肪の増加(骨盤底に負担がかかる)
- 慢性的な便秘によるいきみ
体型の変化については、肥満・メタボリックシンドロームとEDでも書いた通りです。
取り入れやすい骨盤底筋トレーニング
海外では、骨盤底筋トレーニングを続けた男性の勃起機能が改善したという報告もあるようです。
特別な器具は必要なく、座ったままでもできるので、私は事務作業の合間に取り入れるようにしました。
- 椅子に浅く座り、背すじを軽く伸ばす
- おしっこを途中で止めるようなイメージで、肛門と尿道のまわりをギュッと締め上げる
- 締めたまま3〜5秒キープし、ゆっくりゆるめる
- これを10回ほど、1日に数セット
ポイントは、お尻や太もも、お腹に力を入れすぎないことです。最初は締めている感覚がつかみにくいのですが、続けるうちに少しずつわかるようになってきます。
なお、実際に排尿中に止める練習をするのは、体に負担がかかることがあるため避けたほうが良いと言われています。あくまで「イメージ」として使ってください。
見えない筋肉にも目を向ける
会員さんには「見えないところが体を支えています」と偉そうに話してきましたが、自分の体では、その見えないところをすっかり忘れていました。
骨盤底筋トレーニングは、すぐに劇的な変化が出るものではないようですが、続けて損のない習慣だと思います。
ただ、EDの原因は筋肉だけではありません。血管や生活習慣、ストレスなど、さまざまな要因が重なっていることも多いと言われています。
EDの症状と合わせて気になる変化がある場合は、自己判断せず、専門家に相談してみることをおすすめします。
個人の体験・見解に基づく内容です。症状には個人差があり、効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。


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