「プロテイン飲むと禿げるらしいよ」
会員さんに真顔でそう言われたことがあります。
正直、その場では「そんなことないですよ」と笑って流しましたが、内心ちょっとドキッとしました。人並みに薄毛を気にしている身としては、聞き捨てならない話です。
なぜ「プロテインで禿げる」と言われるのか
この噂の根っこには、テストステロンとDHT(ジヒドロテストステロン)の関係があるようです。
筋トレは、先ほどの記事(筋トレのしすぎでEDになる?)でも触れた通り、適度に行えばテストステロンの分泌を促すと言われています。
このテストステロンの一部が、5αリダクターゼという酵素によってDHTに変換されるのですが、このDHTこそが、AGA(男性型脱毛症)の進行に深く関わっているとされる物質です。
つまり、「筋トレでテストステロンが増える→DHTも増える→AGAが進行する」という理屈で、この噂が広まっているようです。
プロテイン自体に薄毛を進行させる成分はない
ここは誤解されやすい部分ですが、プロテイン(タンパク質)そのものにDHTを増やす作用がある、というエビデンスは見当たりません。
髪の主成分であるケラチンはタンパク質からできているため、むしろ適切なタンパク質摂取は、健康な髪を維持する上で必要な栄養素とも言われています。
「プロテインが直接的な原因」というより、「筋トレによるホルモン変動」が話の本体、というのが実態に近いようです。
栄養指導もする立場として、この誤解を会員さんにきちんと説明できなかったのは、正直反省しています。
AGA体質の人が、より意識した方がいいこと
もともとAGAになりやすい体質(遺伝的にDHTの影響を受けやすい毛根を持っている)の場合、テストステロンの分泌量が増える環境は、進行を早める一因になる可能性はあるようです。
ただし、これは「筋トレをやめるべき」という話ではなく、
- もともと薄毛の家系かどうか
- すでにAGAの兆候が出ているかどうか
によって、受け止め方を変えた方がいい、というくらいの話だと思います。
私自身、父方も母方も薄毛の血筋なので、この話は他人事ではありません。筋トレをやめる気は毛頭ありませんが(むしろ一番好きなことなので)、だからこそ早めにAGA治療と付き合っていく判断をしました。
筋トレとAGA治療は両立できる
結論としては、筋トレそのものを恐れる必要はなさそうです。
もともと薄毛になりやすい体質の方は、筋トレをやめるのではなく、AGA治療と並行して付き合っていくという選択肢もあります。
気になる方は、一度専門クリニックで自分の体質や進行度合いを相談してみるのがいいと思います。噂に振り回されるより、そのほうがずっと建設的です。
個人の体験・見解に基づく内容です。症状には個人差があり、効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。


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