ジーンズの後ろポケットに財布を入れようとして、手が止まりました。
右手が、腰のあたりから先に回らないのです。無理に回そうとすると、肩の奥にズキッとした痛みが走りました。
思い返すと、ここ数週間、夜中に寝返りを打ったときに肩の痛みで目が覚めることがありました。格闘技の練習で痛めたのだろうと、あまり気にしていなかったのです。
トレーナーという仕事柄、お客様には「痛みを我慢してトレーニングしないでください」と伝えています。それなのに自分のことになると、つい後回しにしてしまいます。
40代も半ばを過ぎ、この症状には聞き覚えがありました。いわゆる五十肩です。
五十肩とは
五十肩は、正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節のまわりにある組織に炎症が起きる状態だと言われています。
40代から60代に多く見られ、「四十肩」と呼ばれることもありますが、基本的には同じものを指しているようです。
はっきりした原因はわかっていないことも多く、加齢による組織の変化が関係していると考えられています。
五十肩によく見られる症状
次のような症状が特徴的だと言われています。
- 腕を上げる、後ろに回す動きがしにくい
- 髪を洗う、服を着替える、背中に手を回すのがつらい
- 夜間や明け方に肩が痛む
- 痛む側を下にして寝られない
- じっとしていてもうずくような痛みがある
私の場合は、後ろポケットに手が回らないことと、夜中の痛みがまさに当てはまっていました。
五十肩には時期がある
五十肩は、一般的に次のような経過をたどると言われています。
- 炎症期:痛みが強く、夜間痛も出やすい時期
- 拘縮期:痛みは落ち着いてくるが、肩が硬くなって動かしにくい時期
- 回復期:少しずつ動かせる範囲が戻ってくる時期
回復までには、数か月から1年以上かかることもあるようです。
大切なのは、時期によって体の動かし方を変えることだと思います。
筋トレは続けていいのか
ここが、トレーニングをしている人にとって一番気になるところだと思います。
痛みが強い炎症期は、無理に肩を動かしたり、重さをかけたりすると、炎症が悪化することがあると言われています。
ベンチプレスやショルダープレス、懸垂のように肩に負担がかかる種目は、この時期は控えたほうが良さそうです。
一方で、肩をまったく動かさないでいると、関節が固まってしまうとも言われています。痛みが落ち着いてきたら、痛みの出ない範囲で少しずつ動かしていくことが大切だと考えられています。
私が意識しているのは、次のようなことです。
- 痛みが出る動きは、重さに関係なく一度やめる
- 下半身や体幹のトレーニングは、肩に負担のかからない形で続ける
- 痛みが出ない範囲で、腕を前後にぶらぶら揺らすなど軽く動かす
- 格闘技の練習では、肩を極められる場面を避けてもらうよう相手に伝える
体全体を動かす習慣を止めないことは、体力や気持ちを保つうえでも大事だと思っています。
肩以外の関節の痛みについては、関節痛と筋トレの記事でも書いています。
五十肩だと思い込まないことも大切
肩の痛みには、五十肩以外の原因が隠れていることもあると言われています。
たとえば、肩の腱が切れる腱板断裂は、五十肩と症状が似ているため、自己判断で見分けるのは難しいようです。トレーニングで重いものを扱う人は、特に注意が必要かもしれません。
また、腕のしびれがある場合は首、胸の痛みをともなう場合は心臓など、別の場所が原因になっていることもあるそうです。
私も、結局は整形外科で診てもらうことにしました。
肩の痛みが続く場合や、動かしにくさが強い場合は、自己判断せず、専門家に相談してみることをおすすめします。
個人の体験・見解に基づく内容です。症状には個人差があり、効果を保証するものではありません。気になる症状がある場合は、自己判断せず医療機関にご相談ください。


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